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若手人材確保の切り札? フォートナイト活用でZ世代にアピールする新戦略

  • 執筆者の写真: 邦博 山田
    邦博 山田
  • 4月28日
  • 読了時間: 4分

日本の多くの企業が、Z世代をはじめとする若手人材の確保に頭を悩ませています。従来の採用広報活動だけでは、デジタルネイティブである彼らの心に響きにくくなっているのが現状です。

そこで注目したいのが、世界的な人気を誇るオンラインゲーム『フォートナイト』です。特に、ユーザーが自由に世界(ワールド)を創造できる「クリエイティブモード」や、より高度な制作が可能な「Unreal Editor for Fortnite (UEFN)」を活用することで、これまでにない採用アピールが可能になるかもしれません。

なぜフォートナイトなのか?

  1. 圧倒的なリーチとエンゲージメント: フォートナイトは世界中に数億人のプレイヤーを抱え、特に10代~20代の若年層に絶大な人気を誇ります。彼らが日常的に多くの時間を費やすプラットフォームで企業メッセージを発信できれば、従来の媒体では接触できなかった層にもリーチできます。ゲームならではの没入感やインタラクティブ性は、高いエンゲージメントを生み出す可能性があります。

  2. 「メタバース」への入口: フォートナイトは単なるゲームに留まらず、人々が集い、交流し、創造する仮想空間、いわば「メタバース」としての側面を強めています。企業がこの空間にオリジナルのワールドを持つことは、若者が集う新しいコミュニティへの参加を意味します。

  3. 創造性と表現の自由度: クリエイティブモードやUEFNを使えば、企業の特色や魅力を反映した独自のワールドを構築できます。オフィスを再現したり、仕事内容を疑似体験できるミニゲームを作ったり、企業文化を表現する空間をデザインしたりと、アイデア次第で多様な表現が可能です。

フォートナイト採用ワールドの活用アイデア

企業はフォートナイトのオリジナルワールドを通じて、以下のようなアプローチで若手人材にアピールできる可能性があります。

  • バーチャル会社説明会・オフィスツアー: 企業理念や事業内容をゲームの世界観の中で紹介したり、バーチャルオフィスをプレイヤーに探索してもらったりすることで、従来のオンライン説明会よりも記憶に残る体験を提供できます。

  • 仕事体験・職業理解コンテンツ: 企業の事業に関連するミニゲームや謎解き、シミュレーションなどを制作し、遊びながら仕事内容や求められるスキルへの理解を深めてもらうことができます。例えば、建設会社なら建築シミュレーション、IT企業ならプログラミング的思考を試すパズルなどが考えられます。

  • インタラクティブな交流イベント: ワールド内で採用担当者や若手社員のアバターがプレイヤーの質問に答えたり、一緒にゲームを楽しんだりするイベントを開催することで、企業への親近感を醸成します。

  • 企業文化・価値観の発信: ワールドのデザインや雰囲気全体で、企業の目指す価値観(革新性、チームワーク、社会貢献など)を表現し、共感を促します。

  • スキルや適性の発見: ゲーム内での行動や課題解決の様子から、プレイヤーの創造性、問題解決能力、協調性といった潜在的なスキルや適性を見出すきっかけになるかもしれません。

期待される効果と考慮すべき点

期待される効果:

  • 若年層への効果的なリーチと認知度向上

  • ゲームを通じたポジティブな企業イメージの形成

  • 他社との差別化による採用競争力の強化

  • 候補者の企業文化へのフィット感の事前確認

考慮すべき点:

  • 開発コストと専門知識: 魅力的なワールドを制作・維持するには、相応のコスト(時間、費用)とUEFNなどを扱える専門知識が必要です。外部の制作会社との連携も選択肢となります。

  • 継続的な運用と更新: 作成して終わりではなく、プレイヤーを飽きさせないための定期的なアップデートやイベント企画が重要です。

  • 効果測定の難しさ: ワールドへの訪問者数や滞在時間が、直接的な応募や採用にどう結びつくかを測ることは容易ではありません。

  • ブランドイメージとの整合性: ゲームの世界観と企業のブランドイメージが乖離しないよう、慎重な企画・設計が求められます。炎上リスクも考慮する必要があります。

  • ターゲット層: フォートナイトプレイヤー全てが採用ターゲットとは限りません。どのような層に、何を伝えたいのかを明確にする必要があります。

まとめ:未来への投資としての可能性

フォートナイトのオリジナルワールドを活用した採用アピールは、まだ多くの企業にとって未知の領域かもしれません。しかし、若手人材との新しい接点を模索する上で、非常に大きな可能性を秘めたアプローチと言えるでしょう。

開発や運用のハードルはありますが、成功すれば、企業の革新性を示し、未来を担う世代の心を掴む強力な武器となり得ます。これは単なるゲーム利用ではなく、未来の働き手との新しいコミュニケーションの形を探る試みであり、挑戦する価値のある「未来への投資」と言えるのではないでしょうか。

 
 
 

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